俳句で発想力を鍛える

Posted on

発想力とは確かに脳の活動の一つです。ということで、発想力を伸ばすための方法として、よく登場するのは、瞑想などの脳の活動に関連する訓練です。私自身も瞑想は日常的に行なっているのですが、発想力育成に瞑想が役立つかどうかは、実感できていません。ですから、私としては自分自身の発想力が伸びていると実感できる方法はないのかどうかと、日々研究している訳です。

当サイトの他の記事でも発想力について解説していますが、本記事でもまずは発想力とはどのようなものかについて、明確にしておきたいと思います。*参考図書:天才の閃きを科学的に起こす超思考法より

第7感は、新たなアイデアを生みだす脳のメカニズムだ。それは、これまで誰も思いつかなかったような突然のひらめきや、「そう、わかった!」という感覚を生む、新しく、かつ便利なアイデアを生みだすのは第7感だ。

この定義文で私が特に注目したい点は、「そうだ、わかった!」という実感です。この驚き実感がなければ、発想力とは言えないということです。単に理解しただけではダメなのです。この驚きの実感を日常的に感じるためには何をすれば良いのか、これが私が考えている発想力育成の方法なのです。

何か適切で効果的な方法がないか探っていた時、まさに「そうだ、わかった!」と自分が感じたことは、俳句を使えば良いのではないか、です。ではなぜ俳句が発想力育成に効果があるのでしょうか。

俳句というのは当然のことながら、自分で俳句を作り出すことです。すでにある有名な俳句を理解することではありません。実際の成果として自分が作った俳句が目の前にある。これはとても重要なこと。着実に発想力が自分についているのかどうかが、この自前の俳句で判断できるのです。成果がはっきりしない訓練方法というものは、結局は長続きしないで、従って成果をあげることができないのです。

次に俳句が適切な理由というのは、俳句とは運動要素も強い表現方法だからです。最近の研究でも判明してきましたように、体の動きと脳の活動には密接な繋がりがあります。考えてみればこれも当然のことであって、身体中に張り巡らされた神経系統も脳機能の一部であって、体を動かすことで、この神経系統が活性化し、それが脳の活性化にも繋がる訳ですから。

俳句ではよく句会というものが開催されます。同好の人たちで、ある場所を訪問してそれぞれが句を作り、そのあと会場を借りるなどして、それぞれの句を発表しそれぞれが批評を加える集まりです。ある場所というのはそれぞれの句会で決めることであり、例えば桜の名所とか深い森とかなどになります。

芭蕉の奥の細道が指し示すように、俳句とは単なる詩ではなく、その時のその場面に密接な関係としての表現です。まさに新たな場所を探して歩くことが、俳句作りの基本とも言えます。静止した脳の動きでは収まりきらない可能性が、俳句作りにはある、と言えるでしょう。

次にというかもっとも大切なことは、俳句は誰にでもできるところです。スターバックスの創業者であるシュルツ氏がそもそもスターバックスを立ち上げたのは、発想力のおかげだとも言えます。元々はスターバックス社の一社員である氏が、イタリアで開催される什器展示会に行ったのがそもそものきっかけです。もちろん社員としての仕事であり、何か気の利いた什器を購入するのが目的です。その目的から自由になって発想したのが、コーヒー豆の小売であったスターバックでいれたてのコーヒーを販売するショップに変更したらどうだろうか、がこの仕事旅行での発想なのです。

発想力などと言うととんでもない作業のように思われますが、発想自体はそれほど突飛なものではないことが、シュルツ氏の経験からもわかること。そのような発想についての理解が深まる意味でも、誰にでも作れる俳句はとても良い訓練方法だと思う訳です。

字数の制限がある。季節関連の言葉(季語)を必ず入れる。俳句は制限の多い表現方法です。ですから何か面倒なもんだと感じている人も多いことだと思います。しかし制限があることは逆にありがたいこともあります。小学校での作文の授業を思い出してみてください。今日は自由に書いてくださいなどの指示が出てくると、私としては本当に嫌な気分になってしまいます。何を書いて良いのか全く頭に浮かばないから。結局、残りの15分ぐらいで適当に話をでっち上げて終わり。この繰り返しで、良い思い出は全くない訳です。

俳句の字数制限。5、7、5も俳句を作ってみれば、日本語の特質から導き出された言葉であり、多くの言葉がこの数字に当てはまってしまうことは、逆に不思議なこと。苦労はありません。季語にしたって、これから俳句を作るためのヒント集的なもの。漠然と春についての俳句を作ろうとしても難しいですが、例えば季語である春雨となると、一挙にその方向性が決まることになります。

俳句の良さはわかりましたが、それがどのようなメカニズムで発想力の強化に繋がるのでしょうか。まあそれは実際に俳句を作り始めてからの話。俳句なんてと思うひとがいるでしょうが、その人は、精神的な鍛錬の方向に行くと良いでしょう。

(Visited 25 times, 1 visits today)